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ウィルスの話

[2021.03.21]
コロナウイルス感染で今、世界中が衝撃を受けてその対応に悪戦苦闘していますが、そもそもいわゆる細菌とウイルスの違いはなんでしょうか?
一番の大きな違いは、細菌は糖などの適当な栄養があれば自分で増殖(自己複製)することができますが、ウイルスは自己を複製するための遺伝子(DNAあるいはRNA)を持っていますが、それを基にして細胞全体を作るための装置がないため他の動植物の細胞内に入り込んで、遺伝子材料やタンパク質を侵入した宿主の細胞から利用しなければ増殖できないことです。その後入り込んだ細胞を破壊して外に出ていくわけです。これはさながらエイリアンの様です。
一番最初に発見されたウイルスはタバコの葉に黒色のモザイク状斑点を作るタバコモザイク病の病原菌を調べていた時に見つけられ、タバコモザイクウイルスと名付けられました。
このウイルスはそれまで観察に使用していた光学顕微鏡ではあまりにも小さくて発見できなかったのですが、電子顕微鏡の登場により発見されました。
この電子顕微鏡は光学顕微鏡より10倍から100倍もの倍率で観察できるようになりました。
ウイルスの大きさは、例えばインフルエンザウイルスですと、80~120nmです。
Nmとはナノメートルといい10億分の1メートルを意味します。細菌の大きさは直径1~5μmで、例えば大腸菌の大きさは約1μmです。μmとはマイクロメートルといい100万分の1メートルを意味します。あまりに微小でピンと来ませんね。ふたつを比較すると、サッカーボールとパチンコ玉あるいはピンポン球位の差と言えます
電子顕微鏡下では細菌を含む一般の細胞はウエットで柔らかな球体として捉えられています。
一方、ウイルスは正二十面体のような多面立方体であったり、無人火星探査機のようなメカニカルな構成であったりと同じ種類のウイルスは全く同じ形をしており、大小や個性の違いがないのです。さらにウイルスは栄養を摂取することがなく、呼吸もしないし、老廃物を排泄することもありません。また、特殊な条件下で濃縮すると結晶化することが出来ます。
この様なことはウエットで不定形な細胞では全く考えられないことです。
ウイルスの幾何学性はタンパク質が規則正しく配置された甲殻に由来しており、機械世界からやって来た生命の律動など微塵もないミクロのプラモデルのようです。
したがって、細胞もウイルスも自己複製をするので「生命体」という定義に当てはまるのですが、ウイルスは生物であるのか無生物なのか今も論争になっています。
 
この内容は、講談社現代新書より出版された福岡伸一著、「生物と無生物の間」を参考にさせて頂きました。

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